こんにちは、スタッフYです。
早速ですが、みなさんは「松の雪」というお菓子をご存知でしょうか?
松に雪が積もった様子を模したというこちらの菓子。
一心堂でもお作りしておりますが、県内のお菓子屋さんにも取り扱っておられるところもございます。
年末年始のご挨拶や帰省の時期ということで、お詰め合わせにもよく利用いただきますこちらのお菓子を本日はご紹介いたします^^
「松の雪」という名前を聞きますと和菓子のようにも思いますが、こちらはポルトガルの宣教師から伝わった、いわゆる南蛮菓子です。
松の雪は室町時代、天草に来島したルイス・デ・アルメイダによって伝えられました。
ルイス・デ・アルメイダは天草で亡くなるまで、日本各地でキリスト教の布教活動を行いました。
乳児院や外科医を日本で初めて作ったんだそう。
松の雪の生地は丸ぼうろ生地。基本の材料は小麦粉・卵・砂糖とシンプルです。
ただ松の雪は丸ぼうろよりも食感がやや硬めになります。
同じく南蛮菓子の丸ぼうろの歴史をみますと、丸ぼうろはもともと今のようにやわらかい食感ではなく、硬かったんだそうです。
それはポルトガルからの長期の航行でも保管できるよう、たんぱく質含有量が少ないポルトガル産の硬質小麦(強力粉)でしっかり焼き上げる必要があったため、硬くなったのではないかと言われています。
松の雪も同じ理由で硬い食感の菓子となったのかもしれませんね。
日本に伝わってからは丸ぼうろは日本人の好みに合わせてやわらかく、ほろほろしたお菓子になりました。
県内でいくつかのお店で取り扱われる松の雪も、お店によって硬かったり、柔らかかったり、その食感が全然違うんですよΣ(・ω・ノ)ノ
一心堂では元来の硬めの食感となっております。
その系譜もおもしろいですね^^
また、松の雪が伝わったころの時代、製粉技術はまだ今ほど洗練されておらず、日本では明治時代ごろまで「石臼製法」が主流でした。
表皮が混ざると、食感がボサボサとした感じになります。
そういった製法もまた食感に影響を与えているのかもしれません。
また、お店での違いとしてもう一つ、長さにも特徴があります。
一心堂で取り扱う松の雪は約15cmほどですが、元々はその倍の長さなんだそうです。
当店では短くコンパクトになりましたが、お店によってはそのまま長い松の雪もみられるかもしれません。
そんな松の雪ですが、贈り物用にお詰め合わせでも購入いただけます。
歴史ある南蛮菓子「松の雪」。
ぜひ一度ご賞味ください^^
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一心堂老舗
〒869-0416
宇土市松山町六反田 607
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営業時間: 午前10時 ~ 午後6時
定休日:水曜日
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